ニホンアナグマ(Meles anakuma)は食肉目イタチ科アナグマ属の哺乳類で、本州・四国。九州・小豆島に分布しています。ずんぐりとした体型で穴を掘るために鋭い爪があり、成獣の平均体重はオス5.7kg、メス4.4kgです。雑食性であり、昆虫類やミミズなどの動物や、果実などの植物を採食します。
特徴
ニホンアナグマ(Meles anakuma)は食肉目イタチ科アナグマ属の哺乳類で,本州・四国。九州・小豆島に分布しています。ずんぐりとした体型で,全長は70〜85cmです。
ずんぐりとした体型で,穴を掘るために鋭い爪があります。巣穴の近くや獣道の交差点などにため糞(同じ場所に糞をする習性)をする習性があります。
平均体重はオス5.7kg,メス4.4kgとオスの方が大きい傾向にあります(田中,2002)。
全 長 (2歳以上) | オス:70〜85cm メス:70〜80cm (金子,2001) |
平均体重 | オス:5.7kg メス:4.4kg (田中,2002) |
行動圏
アナグマの行動圏はオス成獣で0.216〜2.568㎢,メス成獣は0.043〜0.694㎢と,オス成獣の方が広い行動圏を持ちます。アナグマは行動圏内に複数の巣穴を持ち,一部の巣穴は複数個体に利用されます(金子,2002)。
最外殻法(MCP)
オス | メス | 論文 |
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1.58±0.988㎢ | 0.44±0.254㎢ | 山口県 (田中,2002) |
0.408±0.192㎢ | 0.105±0.062㎢ | 東京都 (金子,2002) ※90%行動圏 |
繁殖生態
アナグマは春季〜夏季に交尾をしますが、すぐには着床せずに冬眠中の2月頃に遅れて着床(着床遅延)します(金子,2001)。出産時期は春季で、1〜3頭(2.3頭±0.8頭)の子を出産します(田中,2002)。
基本データ
交尾期 | 春季〜夏季 (金子,2001) |
出産時期 | 春季 |
一腹産子数 | 1〜3頭 平均:2.3±0.8頭 (田中,2002) |
食性
アナグマは雑食性であり、昆虫類やミミズなどの動物や、果実などの植物を採食します。春〜秋にかけてミミズや甲虫を多く採食し、夏季から秋季にかけては果実類(ノイチゴ・ビワ)を多く採食します。カタツムリやムカデなども採食することがあります。
昆虫類
種名(属名) | 種名(属名) |
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甲虫類 |
その他動物
種名(属名) | 種名(属名) |
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ミミズ | カタツムリ |
ムカデ |
植物
種名(属名) | 種名(属名) |
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ノイチゴ | ヤマザクラ |
引用文献
- 金子弥生. (2001). 東京都日の出町におけるニホンアナグマ (Meles meles anakuma) の生活環. Honyurui Kagaku (Mammalian Science), 41(1), 53-64.
- 金子弥生. (2002). 日の出町のアナグマの行動圏の内部構造 (< 特集 1> 哺乳類の行動圏研究の現状と将来及びテレメトリー法データ行動圏解析法). 日本生態学会誌, 52(2), 243-252.
- 田中浩.(2002).ニホンアナグマの生態と社会システム.山口大学博士論文.