QGIS

【QGIS3】都道府県境レイヤを地球地図日本で作成する方法

 地球地図日本(国土地理院技術資料D・1-No.576)は、『地球地図』の一部である日本の範囲をカバーしています。地球地図では市町村境のデータは提供されていますが、都道府県境のデータは提供されていません。そのため、本ページではQGISの『融合(dissolve)』を用いて、都道府県境レイヤの作成方法について解説します。

 記事の内容

  • 地球地図日本について解説
  • 都道府県境レイヤの作成方法について解説

地球地図日本とは

 地球地図日本(国土地理院技術資料D・1-No.576)は、『地球地図』の一部である日本の範囲をカバーしています。地球地図は「国土地理院コンテンツ利用規約」が適用されるため、利用の際は利用規約をご確認ください。

レイヤバージョン
行政界第2.0版ベクタ(2011年公開)
第2.1版ベクタ(2015年公開)
水系第2.0版ベクタ(2011年公開)
人口集中域第2.0版ベクタ(2011年公開)
交通第2.0版ベクタ(2011年公開)
第2.1版ベクタ(2015年公開)
第2.2版ベクタ(2016年公開)
標高第1.0版ベクタ(2000年公開)
第1.1版ベクタ(2006年公開)
土地被覆第1.0版ベクタ(2000年公開)
第1.1版ベクタ(2006年公開)
土地利用第1.0版ベクタ(2000年公開)
第1.1版ベクタ(2006年公開)
植生第1.0版ベクタ(2000年公開)
第1.1版ベクタ(2006年公開)

都道府県境レイヤを作成する方法

地球地図ダウンロード

 『地球地図日本』は国土地理院の公式ホームページで無償公開されています。都道府県境のデータを作成するためには、『行政界』のデータをダウンロードします。

 『行政界』データをダウンロードしたら、シェープファイルをQGISへ追加(読み込み)します。シェープファイルはドラッグ&ドロップや『データソースマネージャー ー ベクタ ー 追加したいファイルを選択』で追加する事が出来ます。

参考

【QGIS 3】シェープファイル(Shapefile)をインポートする方法  シェープファイル(Shapefile)は米国ESRI社が策定したデータ相互交換用のデータフォーマットで、道路や建物などの位置情報や形...

市町村界から都道府県へ(融合)

 地球地図の行政界データは市町村境で作成されているため、QGISの『融合』を使用して市町村境から都道府県境へ変更していきます。『融合』はベクタ ー 空間演算ツール(G) ー 融合(dissolve)を選択します。

ベクタ(0)ー 空間演算ツール(G) ー 融合(dissolve)

融合(dissolve)

 入力レイヤには融合をするレイヤファイル(例:polbnda_jpn)を選択します。『基準となる属性(複数可)』をオプションで指定した場合、指定項目のレイヤが融合されます。

 都道府県レイヤは『nam』に格納されているため、『nam』のチェックボックスに✔️します。項目の一覧表は属性テーブル(当該レイヤを右クリック ー 属性テーブル)で確認します。各種設定が完了したら実行をクリックし、融合を行います。

項目概要
入力レイヤ融合するレイヤを選択
基準となる属性融合する項目を選択(オプション)
融合ポリゴンの出力一時レイヤを保存
ファイルに保存
GeoPackageに保存
データベーステーブルに保存
文字コードを変更(System)

属性テーブル

完成データ

関連記事

【オープンソースデータ】国土地理院 基盤地図を導入する方法|QGIS  『基盤地図情報』とは、電子地図における位置の基準となる情報のことです。基盤地図情報と位置が同じ地理空間情報を各団体が整備することによ...

【QGIS 3.0】国土地理院地図・Google Maps・Open Street Mapを使用する方法  QGISではインターネットに接続することで、Google Mapsや国土地理院などの背景地図を使用することができます。それぞれの地図...